男は、バートよりもマリンの存在に先に気づいたらしい、というかバートの存在はまるっきり無視して、高価(であろう)魔道書をバッサバッサ振り回しながら、

「どこにいってたんだじょー。探したじょー」

などと言う。

ああ、もう、どいつもこいつも――