「宏美!おは!」

メッシュのウルフが話しかけてきた。

「あ-真由!おはよぉ」


「ってか宏美聞いてやぁ。理子のやつ、マジでキモいだけど!」



「うわ-キモいのは充分知ってる!で、何があったよ?」


「えっとねぇ…」


理子はあたしの前の席の女の子。暗いせいもあってよく皆から悪口を言われている。




「うわ-!どキモい!」


「だらぁ!」




理子のすぐ後ろで、あたしたちは理子に聞こえるように理子の悪口を言うのが日課。



「席につきなさ-い」


担任が教室に入ってくると、真由は席へ戻っていった。



理子は前の席で下を向いている。




真由は理子をいじめて何が楽しいのだろうか。



理子は…生きていて楽しいのだろうか?



考えたところで解らないし。別にどうでもいいけど。