何をするでもなく
宙は畳の上 雑誌を読んで
私はベッドに仰向けに寝てお腹に花を乗せてナデナデしてた
ふと考えがよぎって
「ねぇ宙。敷き布団の裏にエロ本あったりする?」
バサァッ
宙は読んでた雑誌を放り投げ
「ないっ!」
赤い顔で叫んだから
―――――――あるんだな
「じゃあ確認♪」
花を布団に下ろして
私が起き上がって布団を捲ろうとする
「もしかしてゴムとか出てくる?」
私が笑うと
宙が素早くベッドに上がって
「やめろって」
私の腕を強く掴んだから
体勢を崩して
ドスンッ
二人で布団に倒れ込む
「そんなに焦ることないよ」
私が笑うと
宙が私の上に覆い被さって
すごい真剣な顔してた
「宙?」
「蕾。オレ――――――」
ガラッ
「ちゅ~う?お友達見えてるって」
いきなり戸が開いて
庭にいた人ではない女の人が立ってた
着けてたエプロンは宙と私がデパートで選んだ物
「あら。お母さん、スッゴい邪魔しちゃった?」
ベッドの上の私たち見て笑い
「お友達に夕食、一緒にって誘おうと思って
7時になったらダイニングにいらっしゃい」
フツーに喋ってから部屋を出て行く時に
「宙。避妊はちゃんとしてね」
ニヤリと笑って
「健闘を祈るわ」
手を振って出て行った



