ぼくの 妹 姫




家を出ると


涼しすぎる夜風に一瞬 震えた


ザァ―――――っと音をたて


風に揺れる木の葉の音が暗闇に響いた



道の先に蕾の後ろ姿を確認して



静かに後をつける




深夜の街は



嘘みたいに静かで



たまに通りすぎる車の音が



とても 大きく感じた



蕾は 何となく道を歩いてる感じはなく



ただ一つの目的地を目指す



そんな しっかりとした足取りだった




夜空には星が瞬き



蕾の後ろ姿に



ぼく達が離れていた



8年間を感じた