蕾の言ってることが
理解できなかった
どうして蕾が
そう思うのか
「美紗は従姉妹じゃないか」
蕾の下着を
つま先を使って
脱がせると
「従姉妹じゃないかって……
お兄ちゃんと美紗さんは
それだけじゃないでしょ?」
ぼくのパジャマのボタンを
一つ 一つ外しながら
蕾は 淡々と話す
「待ってよ、蕾
それって――――――――」
間違いない
蕾は知ってる
ぼくと美紗の関係を
「隠さなくていいよ
この家、めちゃくちゃ壁薄いし
会話なんて筒抜け
気をつけなきゃ
お兄ちゃんと蕾が
楽しく遊ぶ声も
美紗さんに聞こえちゃう…」
ってことは
帰ってきた時の
ぼくと美紗の会話を聞いて
それだけで
関係が わかったのか?
「春……、夜中に
美紗さんから
電話来てたでしょ?
蕾たまたま聞いちゃって
それで知ってるの」
蕾は ぼくの謎を
簡単に解いてくれた
「ごめんなさい
気を悪くした?」
「……いや、だけど蕾
ぼくと美紗はもう」
「わかってるよ
お兄ちゃんの中では
終わってるもんね……」



