もう理不尽に


私を傷つける人はいない


そして憎む人もいない


なのに記憶だけは
どこまでも
私を追いかけて来て


いつも頭の片隅、お前はクズだと怒鳴り続ける



暴力を振るわれた祭りの夜だって


蕾、お前に責任があるのだと
責め続ける







何もかも燃えたあの夜に


私を唯一
守ってくれた人とも別れた



それは完璧な孤独だった





抱き合うと暖かい



優しい言葉は私を許してくれる



その一瞬に私はすがりたくなる




たとえ身体を離した時の



何も残らない虚しさを



わかっていても―――――――