プッツーン−− 自分の中で何かが切れた音がした。 「そんな事ない!」 気づけば、あたしは祐子に怒鳴っていた。 「マジでどうしたの? 雰囲気変わってから乙葉変だよ? なんで神木なんか庇うの?」 「『神木なんか』なんて言わないで! 何にも知らないくせに」 神木が話しかけてもこっちを振り向いてくれないもどかしさに、イライラしてたんだと思う。 自分だって、夏休み前までは同じように馬鹿にしていた筈なのに。 『神木なんか』なんて言った祐子に、無性に腹が立って仕方なかった。 `