中学になる頃には、俺も母親の事なんて諦めていた。 “帰ってくるかも”だけを信じてひたすら待つ親父が、馬鹿みたいに思えて仕方なかった。 俺は親父みたいにならない。 絶対に女なんて信じない。 どうせいつかは離れて行くんだ。 その頃、何人か歳の近い女と付き合ったけど、どいつも『ずっと一緒に居ようね』なんて馬鹿みたいな事を言うから、すぐに嫌気がさした。 だから俺は、ただ遊びたいだけの女しか相手にしなくなった。 `