そんな事を考えていると、 私の腕を引っ張っていたはずの怖いその人は、 「おい!何か言えよ! 黙っていたら分からない」 と、少し本当に少しだけ 優しくなった声で言われ しばらくの沈黙の後、私はゆっくりと話し始めた。 「好きだよ…佐藤君は私をギュッて抱きしめてくれた。 だなら佐藤君が好き」 「へぇー抱きしめられたら好きになるんだ。 じゃあさ、今俺を好きになれよ」 と言いながら、 掴んでいた腕を引っ張られ、 私を力強く抱きしめられた。