案外近くで声がしたため、顔を上げたら1人の男の人が目の前に立ってた。 全然気が付かなかった… 眼鏡かけててクールそうな、お兄さん。 さらさらの綺麗な黒髪が、電灯の光を反射してキラキラしてる。 「お前、まだ学生だろ?こんな時間に何やってんだ。」 すっごく不機嫌そうな顔。 「……散歩。」 「嘘つけ。」 「……嘘じゃない。」 本当のことを言えるわけがない。 と言うか…… この人、誰?