恋愛辞典

私は必死で作り笑いをした。
その時、


「おまえ、笑うの下手。」


急にうしろの方から声がした。うしろを振り返ってみてみると
髪をワックスでセットした男の人が携帯を手に持ちながら、私を見ていた。

なによぉ~!!しょうがないじゃない。私、田舎っ子なんだもん!!

そう、私は中学を卒業した時に田舎から都会にやって来た。
だから、テンション高い人とかは苦手……。


「とつぜん、何よ!!」


私はこれでもかというぐらいの勢いで彼を睨みながら言った。
彼は「ふっ」と笑って出ていってしまった。

もぉ~!!なんなのよ!!


最初はこんなんだったけど、これが私たちの人生を変える出会いだったんだよね。


入学式も無事に終わり私はのろのろと家に帰る支度を教室で1人でしていた。