「っくしゅん!」

「……おい」

「あ、申し訳ありません。社長」


昨日、あの後なかなか身体の火照りが取れなくて。

結局2時間も夜風に当たってしまった。


そして見事に今朝、風邪を引いてしまったんだ。


朝から身体中がダルくて、なんだか少し熱っぽい気もする。


だけど今日は大切な重役会議のサポートを頼まれているから、どうしても仕事を休むわけにはいかなかった。


無理して壁を伝いながらいつもの3倍の時間をかけて会社に到着したはいいものの、本当にもう余裕がない。

なんだか頭がボーっとする。


「今日の下着、この前買ってたフリルのピンク?」

「……」


こんな単純なセクハラにも機敏に反応できないくらい、重症。