桜、ふわふわ 2nd season

冷蔵庫を開け、ミネラルウォーターのペットボトルを取り出す。


「何の話しする? 何か最近、おもろいことあった?」

《うーんとね……》


考え込む彼女。

オレは水を喉に流し込んでから、話しを聞く準備を整えた。


《あ、そうだ! あたし、今度、仕事始めるの》


電話を通して、彼女が声が徐々にはずんでいくのがわかる。


「マジで? おーい大丈夫ですかー? お前がバリバリやってるとこなんか想像できへんわ」

《ひどい! 今、研修受けてるんだけど、すっごい頑張ってるんだから!》

「あはは。ごめんごめん。そっか、頑張れよ。で、なんの仕事なん?」

《んーまだ内緒》

「なんやねん、それ」


それからしばらく世間話を続けて、オレはまたベッドの上に戻った。

あぐらをかいてそこに座る。


「ごめん。ちょっとタバコ吸いながら話していい?」

《うん》


タバコに火を点け、ベッド脇の窓を開けた。

ひといき吸い込んだ煙を、外に向けて吐き出す。

風に乗って、ひらひらと何かが部屋の中に入ってきた。