由利は2年前の出来事を私がまだ引きずっていると、勘違いをしているらしい。 …そんなことないのに。 「凪くんがさ…美術大行くらしいね」 「へー。そうなんだー」 興味なさそうに言う桜。 「それでね…彼―」 その後の言葉を聞き、放課後2年ぶりに聖蘭高校の美術室に行った。