「付き合っているしさ」 彼は耳の裏をかいた。 「うん…いいよ。私も嬉しい。男の子に名前で呼んでくれたことなかったし」 元々男子に興味がなかった。 だから男子には名字で呼ばれていた。 「桜…」 なぜ、好きな人にそう呼ばれるだけでこんなに嬉しくなるだろう。 なぜ好きな人に呼ばれるだけで、こんなにも切なくなるだろう。