天使の拾いもの

「じゃあ、諦めるか?」

 ライカはびくりと固まり、無言で頭を横に振る。

 ハンターになりたくても自分には実力が伴っていない。しかし諦めたくない。そんな心の葛藤にライカの表情は暗い。

「なあ。あいつ、お前のために貯金してたんだぜ」

「え?」

 驚いてジャックを見上げた。

「お前がどんな選択をしてもいいように、遺してたんだよ」

 その言葉に、ライカの目には再び涙があふれた。

「泣き虫め」

 ジャックは呆れながらも、ライカの頭を乱暴になでる。

 ──あの日、俺はクリアとキャンピングトレーラーの中でライカの今後について話し合った。

「あいつ、お前から見て、どうだ」

「え? うーん」

 神妙な面持ちで返答を待つクリアに、申し訳ないといった表情を向ける。

「はっきり言ってくれて構わない」

「じゃあ……」

 言い淀んで続けた。

「あいつに仕事をさせるのは、止めた方がいい。いつか怪我どころじゃ済まない事態になる」

「やっぱりそうか」

 セシエルは顔を伏せて薄く笑う。