それで自信をつければ、次はもう少し難しい仕事をと、段階を踏んでいけば、いずれは一人でもこなせるようになるだろう。それまでに、俺が動けていればいいのだが。
対象者の居場所はすでに特定している。あとは捕まえるだけだ。何事にも油断は禁物だと思っていても、ライカに任せるとなると特に慎重にならざるを得ない。
まずは腹ごしらえをするため、ライカとファストフード店に向かった。駐車場に入り車を駐める。
先に助手席から外に出たライカを横目にキーを抜くと、ライカが視界から遠ざかっていく。
「!? おい!? どこに行く!」
「いたんだよ! あいつだ! バーナード!」
そう言って駆けていった。バーナード? 三件の強盗で指名手配されている奴か。まったく、人相の記憶力だけはいい。
とはいえ、呑気にもしてはいられない。セシエルはドアを閉めて後を追いかけた。ライカはデカいから、割と遠くても見失うことはあまりない。
なんて考えながら追いかけていたら路地裏に入りやがった、こいつはまずいな。足を速めたセシエルの耳に破裂音が届き、鼓動が早くなる。



