天使の拾いもの

「ああ。聞いた──そうか。解った」

 簡潔な回答が返ってきたのか、カイルは短く返事をして通話を切った。

「あいつが、不死になった経緯は知っているか」

「あー……。大体は」

 仲間の知人に傭兵がいて、そこからどうにか知った感じだ。それでも、詳細まではわからなかった。

「大体ならそれでいい」

 つまりは、秘密にしているものは不死には関係が無いってことか。しかし、カイルが俺を睨みつけているのはなんでだ。

「あのよ」

「なんだ」

 ぶっきらぼうだな。まだ何もしていないのに嫌われている。

「俺は別に、それほど知りたいって訳じゃない。だから、銃を返してくれれば帰るし、もう二度とあんたには会わない」

 それでいいだろう? と再度、提案したのだが、カイルの目は「そうじゃない」と語っているように見えた。

「本当に、知らないのか」

「だから、そう言ってる」

 疑い過ぎだろ。それほどに、あいつの秘密はやばいってことなのか。それなら、尚のこと聞きたくないぞ。

 そうか、カイルがやたら慎重になっているのは、あいつの秘密が知られていないかを危惧しているためか。

 だから、あのときも俺の態度に「もしかしたら」と考えて逃がさなかった。あのまま帰したのは、居場所を突き止める自信があったのだろう。