──慎重になったおかげで、ライカは大きな怪我もなく無事にハイスクールを卒業した。まあ、勉強は結局からっきしだったが、卒業出来たのならそれでいい。
ライカは十八歳になったけれど、セシエルたちはジャックの家に居候を続けている。セシエルの仕事を考慮しての事だが、彼の厚意に感謝しかない。
ダグラスは大学に入って寮生活をスタートさせたため、ライカとはなかなか会う機会がないらしい。まずは、大学生活に慣れる事が先決だ。
ライカにしても、これから本格的にハンターとしての仕事を叩き込まなければならない。
俺がまだ動けるあいだに──と考えていたのだが。
「全部の弾薬を覚えろとは言ってないんだぞ」
また間違えて弾薬を詰めた弾倉を振りながら、しかめた顔をライカに向けた。
「解ってるんだけどさあ」
「顔を覚えるよりも簡単だろうに」
頭を抱え、リビングのカーペットに座り込んでいるライカを見つめる。
ブラウンの髪と青い瞳、彫りの深い顔立ち。何よりもガンガン育って、その図体はまるで熊のようだ。
ハンターとしての面構えはいいと思うんだがな。テレビを見ているライカの後頭部に溜め息を吐く。



