天使の拾いもの

「あいつ、なんだって黙っていた」

 苦い顔でつぶやいくと、少年は表情を険しくした。

「ラ、ライカは、僕の名誉を守ろうとしてくれたんだ」

 いじめられてたなんて、誰にも言えなかった。

「そんな僕を見て、助けてくれたんだ」

 ライカは泣きながら、あいつらを殴ってた。

「ごめんなさい。僕のせいで……。ライカを怒らないで」

 声をうわずらせて涙をこぼす少年に、セシエルは立ち上がって頭を撫でる。

「ああ、もういいんだ。怒らない。よく話してくれたな」

 お前は偉いよ。

 優しく発すると少年はセシエルにしがみつき、わんわんと泣きじゃくった。




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