──葬儀のあと、女友達にライカを任せてジャックとその様子を見つめる。

「あの子ども、どうするんだ?」

「どうしようかねえ」

「お前、子どもいたことねえだろ」

「ガキどころか嫁もいた事ねえわ」

「だったら、それなりの所に預けた方がよくねえか? 仕事のこともまだ話してないんだろ?」

「それは、そうなんだけどよ」

 俺の仕事を思えば、子ども連れでなんて無理な話だ。

 どう考えても、里親が見つかるのを願いながら施設に預ける事がライカのためでもある。しかし、それは無責任にも感じられた。

 もちろん、施設に預けてからも動向は可能な限り連絡はしてもらうようにはする。裕福とまではいかないが、それなりに仕送りもする。

 俺の傍にいるよりいいはずだ。そう言い聞かせても、どうにも気が晴れない。

「くそ──っ」

 本当にそれでいいのか? 俺は、どうしたいんだ。