天使の拾いもの

「ライカ」

「ん……。なあに?」

 昼寝をしていたライカを起こし、ベッドから起き上がった隣に腰を落とす。

「そろそろ、ここを離れよう」

「え?」

「旅行、したいだろ?」

 突然の提案に首をかしげていたが、移動するということはキャンピングトレーラーが動くということを理解した少年は、みるみる笑顔になった。

「うん! どこに行くの?」

「まずは、お前がいた所に戻ろう」

「──え?」

「思い出とか、話してくれよ」

 これまでも両親を見つけてもらうために、たくさん話していたのに、どうしていまさら? と考えて、もしかしてと笑顔になる。

「お父さんたち、いたの!?」

「あー、いや。まだ見つかってない。すぐに見つかるさ。まあ、里帰りみたいなもんだな」

「……そう」

 どこか切なげなセシエルの瞳にそれ以上なにも言えず、ライカはただ見上げていた。