姫 そう呼ばれる俺は二宮 太陽。 姫って呼ばれんのは好きじゃない。 寧ろ嫌だ。 勿論男から囲まれんのも好きじゃない。 まぁ、女から囲まれるよりはマシか。 俺は学校に来るのが早い。 まだ誰も居ない教室。 俺だけのもののような気がして、気持ちがいい。 「ふぅ…」 自分のため息が教室に響く。 今日もまた始まる。 毎日変わらない、憂鬱な一日が。