時間とは遅く流れて欲しいと思う程に、早く流れる、意地悪な物。 そしてこの世で1番正確な物。 「ハァー…」 今日、17回目のため息を深くつく。 謝る、と決心したものの、いざとなると出来なくなってしまうのが人間。 これだけは誰にも変えることの出来ない人間の悪い所。 昇降口でアイツを待って居るが中々来ない。 何度も何度も時計を見る。 後5分で授業が始まる。 そのため生徒が誰一人と居ない。 「チッ」 俺は舌打ちを吐き、その場を後にした。