月と太陽の恋愛関係

「ハァ…ハァ…」

アイツは、

アイツはまだ居るだろうか。
 
 
「…っ!」

何で、

何でそんなに強ぇんだよ。


そこには必死に立ち上がろうとする、

アイツ、神崎夜月が居た。


ようやく立ち上がったと思えばフラフラ、っと足元がグラつく。

今すぐ行きたい。

アイツの所へ、


今すぐアイツを支えて一緒に帰ってやりたい。


でも、

「んなこと、出来るかよ…。」

あんなことを言って置いて、今更行ける訳がない。


心の何処かで分かってた。

アイツは人にチクる筈が無いって事。

本当は、

本当は見てなかったかも知れない。


なのに、傷つけた。

だから行ける訳ない。


だから嫌なんだ。


こんなプライド。