月と太陽の恋愛関係

だが、俺はそれをのこのこ眺めるような奴じゃない。


一回、俺に堕ちた猫はもう逃げられねーの。



「ねぇ待ってよ。」

彼女の細く、白い腕を掴む。


彼女はビクッ、と後ろを振り向き、沢山の雫をウルウルと瞳に滲ませる。

その雫は今にも落ちそうに揺れ、俺の心を揺さぶった。


「僕とさ付き合ってくれないかな?」

そう言って語り掛ける姫の俺は悪者か?

そんな訳無い。


姫は王子を掴み取る為なら手段は選ばないんだよ。


笑い掛ければきっと目の前の彼女も、釣れる。

一夜限りの彼女、

「はい…」

そのか細い返事が俺を久し振りに興奮させた。


今夜は、



精々楽しませてもらうよ。