月と太陽の恋愛関係


「おっ!
あの子ハメて来てよ。

んでさぁーゆっくり味わって来てよ。
感想は後から聞くからさ。」

「はぁ!?
何で俺が「分かったよね?

ひ・め!」

「あーもー、分かったっつーの!」

雄舞が笑顔で指指す方を見れば、こんなところには珍しい清楚な感じの女の子。


まだあどけなさの残る顔から、恐らく俺より年下。

つまりは、中学生だと思われた。


「おっ!
太陽の顔がエロくなってるぞぉー!」

「なってねーよ、バーカ。

っつかあれはヤバいんじゃね?
どう見たって中学生だろ?」

「いーよ、バレなきゃ、んじゃ行ってらっしゃーい!


あっ!
そこのお姉ちゃん、僕と遊んでくれないかなぁ?」


困惑気味の俺を一人置き去りにし、雄舞は女の元へ駆けて行く。

「ハァ…」

そんな背中を見送りつつ、俺は深い溜め息をついた。

このまま帰ってしまおうか…



その時だった。


「あの…」

今にも消え入りそうな声が背後から聞こえた。

「あん?」


振り返った俺の前にはさっきの彼女。



「あっ、す、すすすいません!

ご、ごごごごごめんなさいっ!
失礼しますっ!」

不機嫌だった俺の顔が怖かったのか、彼女は瞳に涙を溜め、逃げるように走って行った。