月と太陽の恋愛関係

「うーん、

食った食った。」

そう言って伸びをする二宮。


「なっ!」

なっ、て振られても俺は何も食ってないっつーの!


「おい、何だよお前。

ちっとはノリやがれ!」

「…」

ノリやがれ、って言われても腹ペコで、オマケに財布も空っぽなのにノれる奴は居ない。

絶対、居ない。


「おい、聞いてんのかよ。」

「あーもー、何なんだよ。

五月蝿いしっ!」

「はぁ!?
お前この姫が送ってやってんだぞ?

ちったー感謝しやがれ!」

「姫なんて…嘘ばっかり…」

「はぁ?」

「だって俺見たし!

お前が友達じゃねーような奴とつるんでんの!」

「おまっ、

やっぱ見てたのかよ…」

「そうだよ、見てたよ!
だから何?

どっちが本物の二宮な訳?!」

「お前にそんなこと関係無ぇだろぉが!」

「有るし!
一応二宮の彼女なんだから!!」

「「ハァ‥ハァ‥」」

2人の息が重なる。



お互いに何も言わない沈黙の時間が過ぎて行く。