月と太陽の恋愛関係

「ハハッ、

いい覚悟だな。
そのままその格好で死ぬのかよ…

笑えるな。」


後ろを見るといつからいたのか、二宮だドアに背中を付け、笑っていた。

「う、五月蝿いし…

っつーか死のうなんて思ってない、

ってなんであんた此処にいんの!?」

途中で疑問に変わったのはしょうがないと言う事でスルーして、今度は別の意味で力が入らなくなった。


「さぁ、なんででしょうね?」

そう言って立ち去ろうとした二宮。

「ちょっ、ちょい待った!!」

「ん」

面倒臭そうに、頭を掻きつつ振り返る二宮。


「何か用?
無いんだったら帰らし「助けてよ。」

助かりそうなのに逃がしてたまるかっ!


「だから、助けてって。」

「何で?」

「な、何でって‥

そりゃ、此処で死ぬのは嫌だし?」

「ふーん…」

ふーん、って…

「あっ、じゃあさ、助ける変わりに何か頂戴よ。」

「は?」

「何?嫌なの?」

いや、別に嫌な訳じゃないけど…

あげる物なんて無いし…

「ふーん、じゃあさようなら。」

「あーっ、待って待って!
後でジュース奢るからぁ!」

「はぁ!?」

「だから、頼む!!」

自分でも何でジュースなのか分からないが…

と、言うか、命とジュースじゃ明らかに違い過ぎるよな?


自分で自分にツッコミを入れつつ、二宮を見上げる。


そこには眉間にシワを寄せ、見るからに不満気な二宮の顔。


やっぱ、ジュースじゃ駄目か…?