月と太陽の恋愛関係

『サァーーー』


真っ暗な闇の中でのシャワー。

暗闇が俺を不安にさせる。


でも、照明を点けた方がもっと、もっと不安になる。


思い出すのが怖い。

綺麗で、

人気者で、

いつでも輝いていて、

名前の通り、太陽のような二宮が、ギラギラと汚く輝く光中で、

不良じみた格好で、

友達でもない人と一緒に歩く姿を、

俺は思い出したくなかった。


自分は弱いのだろうか?

きっと弱いのだろう。


だって、あの場所から逃げ出してしまったのだから、



俺は暗い、暗い風呂場で1人震えていた。


空っぽの心に、ただ悲しみだけが溜まっていくようで、

そんな悲しみを掬ってくれる人が居なくて、

自分がどんどん孤独に、空っぽになっていくようで…