頭が痛い… 「づき……」 声が聞こえる。 大好きな声だ。 「やづき…」 次に笑顔が浮かんだ。 温かい暖かい、太陽のような笑顔…。 「夜月」 「にの‥みや…」 夢、なのだろうか? もし夢なら覚めないで欲しい。 夢なら言わせて欲しい。 「好きだ…」 伝わらなくてもいい。 期待はしない。 瞼を瞑ったままの筈なのに溢れ出しそうになる涙。 「あぁ…」 二宮の声が遠くなる。 俺は再び眠りに落ちた。