…―その日、愛子と朱希は別れた。 朱希のした事を愛子が許せなかったらしい。 当然といえば当然だけど… 「朱希君はあたしなんか見てなかったんだよね…最初から」 涙声で愛子は言った。 4人で水族館に行けなくてごめんねとも言った。 ―…朱希が気になる人 それは、どこかで分かっているような分かっていないような…― 「柚葉ー!」 「なぁにー?」 ベッドで愛子にメールを打っていたあたしを母さんが呼んだ。