─1ヵ月後


俺とマナは、ジュリアの結婚式に招待された。


ウェディングドレス姿のジュリアはとても美しく、夫となるアレンとの仲睦まじい様子を見ていると、この世の幸せを一身に受けているようで羨ましく感じられた。


いつか俺も…


いや、今すぐにでも…


俺は人生の大きな決断をすることにした。




『ジュリアさん、きれいだったね…』


帰りの車の中で、マナが興奮冷めやらぬといった状態で言った。


「マナもウェディングドレスが着たいの?」


『そりゃ、女の子の誰もが持っている夢だもん!いつかはね…』


マナはそう言うと、窓の外に視線を移した。


俺は車を路肩に停めた。


マナは『どうしたの?』と言いたげに俺を見た。


「いつか…じゃなくて、今でもいい?」

『え…!?』


マナの瞳は俺を捕らえて離しはしなかった。