レオルは辺りを見渡すと静かに言った。


「そうだな、多分サーラとユサの中間地点より手間ってとこだな。この辺りはまだサーラの区域だ」


それを聞いたエセルはがっかりした。


街を出てからだいぶ歩いたというのにまだ目的地の半分にも達していないのだから。


そんな中、疲れを紛らわそうとフェリアが口を開いた。


「そう言えばレオルはいつからサーラの街の衛兵隊長なの?」


それを聞いたレオルは「そうだな…」と言いつつ考えた。


すると少し苦笑いで質問に答えた。


「二年ぐらい前だと思う。もっとも、若き衛兵隊長殿にはかなわんがな」


レオルはそう言ってフッとエセルを見ながら笑った。