『そうなの…』 莉子の声のトーンが下がる。 どうせ‥『かわいそう』とか 思ってんだろ… みんなそうだ‥ 俺が両親に捨てられた事を知ると、 みんな決まって同情する‥ 俺は、同情される為に生まれてきたのかよ。 俺は拳を握った… 『でもさぁ…』 すると、莉子が口を開く。 ――――――! 拳を握る力が、強くなる。 .