グィーーン。
『先生!!諒太はどうなんですか?』
『……君たちは?』
『同級生なんです。』
『親御さんの方は?』
『………あいつの両親の連絡先が分かんないんです。
一応家の方には先生が向かってるんですが、あと二時間は……。』
『ではあなた達に状況を説明します。
多分、一時間は持たないでしょう……。』
『………え?』
『かなり危険な状況です。
幸い、あなた達がやった緊急処置が効いたのか、今は心臓が安定してますが、
今が峠です。』
『……ウ……ソ……。』
もう助かる見込みはないの?
『あなた達の中から1人、彼に会ってあげてください。』
そう言うと、医者は静かに去っていった。
もって一時間……。
じゃあもう家族に会う事はないの?
『………あたし達が、最後の面会人?』
『そんなのウソだろ……?』
杏と陸がそれぞれ呟いた。
『………里衣。』
『………何?』
『あんたが会いなさい。』
『……どうして?』
『ここで気持ちを伝えなきゃ、いつ伝えるの!?
………最後になったらいけないから、早く気持ちを伝えにいきなよ。』
泣き腫らした瞳で青依は哀しげに言った。
『………分かった。』
伝えるよ。この気持ち。
例え諒太がいなくなっても、
気持ちだけは、
届けるから―――。
『先生!!諒太はどうなんですか?』
『……君たちは?』
『同級生なんです。』
『親御さんの方は?』
『………あいつの両親の連絡先が分かんないんです。
一応家の方には先生が向かってるんですが、あと二時間は……。』
『ではあなた達に状況を説明します。
多分、一時間は持たないでしょう……。』
『………え?』
『かなり危険な状況です。
幸い、あなた達がやった緊急処置が効いたのか、今は心臓が安定してますが、
今が峠です。』
『……ウ……ソ……。』
もう助かる見込みはないの?
『あなた達の中から1人、彼に会ってあげてください。』
そう言うと、医者は静かに去っていった。
もって一時間……。
じゃあもう家族に会う事はないの?
『………あたし達が、最後の面会人?』
『そんなのウソだろ……?』
杏と陸がそれぞれ呟いた。
『………里衣。』
『………何?』
『あんたが会いなさい。』
『……どうして?』
『ここで気持ちを伝えなきゃ、いつ伝えるの!?
………最後になったらいけないから、早く気持ちを伝えにいきなよ。』
泣き腫らした瞳で青依は哀しげに言った。
『………分かった。』
伝えるよ。この気持ち。
例え諒太がいなくなっても、
気持ちだけは、
届けるから―――。



