天使という名のハンター

「あ、ずるいぞ」

 減音器(サプレッサー)なんか持ってたのかよ。

「ハンターほど必要不可欠なものは無いと思うのだが」

 セシエルに顔をしかめて見つめられ、むしろどうして持っていないのかと眉を寄せた。

「うるせえな」

 今日は、たまたま持ってなかっただけだ。

 ふてくされてそっぽを向いたセシエルに予備のサプレッサーを差し出す。

「合うのか?」

 そう言われることを見越していたのか、幾つかの部品がベリルの手のひらに乗せられていた。

「サンキュー」

 それを受け取り、カウンターに向かうとハンドガンを解体し始める。そうして、渡された部品を見繕い組み立ててサプレッサーを取り付けた。





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