天使という名のハンター

「アンジェリーナについては調べたか」

 にわかに問いかけられて顔をしかめる。

 こいつの言った通りだと答えることが実に腹立たしい。何もかもこっちの勘違いだなんて俺は馬鹿すぎるじゃないか。

 顔に出ていたことでセシエルが答えるまでもなく、ベリルは聞き返すこともなかった。

 それにまた腹が立つ。

「今回は誰からだ」

「そんなもの言う訳な──」

「アビゲイルか」

 出た名前に目を見開く。

「なんで知っている!?」

「続きは部屋で話そう」

 ベリルはホテルの前で立ち止まった。