天使という名のハンター

 
 ──セシエルは情報屋に連絡を取り、ベリルについて詳細が知りたいと要望した。

「なんだこりゃ」

 情報を売り買いする業者は数多く。重要なものであればある程、値が張る。

 セシエルが使っている情報屋はそれなりに信頼する業者だが、受け取ったUSBメモリに入っていたデータに顔をしかめた。

「素晴らしき傭兵」「悪魔のベリル」の他に

「不死身のベリル」「死なない死人」という通り名があるのは解った。

 しかし、他にはアンジーがくれた情報と大して変わらない。

 とはいえ、フリーの傭兵で成功率が百パーセント近いというのには驚いた。

 ほとんどが救出の依頼でありながら、潤沢な資金が得られている。