飛べないカラスたち




泣きながら自分の怪我を訴える男子と、その男子について同意見を述べる取り巻き二人。


ルックの方は特に何も言わずに教師に縋り付く男子たちを見て、酷く馬鹿馬鹿しくなって、早くレイのところに行こうとしたが、勿論許されるわけがない。


男子三人は返され、ルックだけが説教を喰らう羽目になったのである。


教師の説教はどうでもいいとして、ルックが一番気にしていたのはレイの授業が終わってしまうことだ。


今日は授業が一つ少ない日なので、きっとレイは探し回るだろう。


ちゃんと話を聞かないことも相まって、説教はどんどん伸びる。


説教の合間に溜息をついていると、教室のドアが開いて、月色の髪が揺れていた。



「あぁ、カイン。よかった、ここにいたんですね…靴箱にいなかったからどうしたのかと思いましたよ」



一通り安堵して喜んでいたレイだったが、教師と二人でなにやら話をしていた様子に首を傾げる。



「何かあったんですか?」



「カイン君が、同級生の男の子を殴ったんですよ」



いちいちレイに報告することじゃないと、ルックは不満そうに教師睨んだ。