飛べないカラスたち




「知らないよ、そんなのお前には関係ないだろ。兄さんは兄さんだ」



その言葉が気に食わなかったのだろう、3人のうちの、リーダー格らしい男子がルックを突き飛ばす。


同学年の男子の中でも小さな方だったルックは簡単に床へと倒れこんだ。


それを見て笑う、3人の男子。


例えば、自分の父親が本当に浮気をしていて、自分の母親とは違う、また別の女性との間に子供が出来て、その子供と一緒に過ごしていたとして、それが何故責められなければならないのだろうか。


いけないこととは、なんなのだろうか。


ルックにとって、レイの悪口をいう彼らの方が「いけないこと」だと感じた。


勝てるとは思わなかったが、一発でもお見舞いしないと気が済まなかったので、ルックは立ち上がる脚力を借りて、男子の頬に拳を叩き込んだ。


反撃があるとは思っていなかった男子は床に転んで、机の脚に頭をぶつけて泣いた。


リーダー格が折れると、組織と言うのは呆気なく、取り巻き二人はどうすればいいのかと慌て、泣き声を聞き付けた教師が慌てて教室へと入ってきた。



「何をしているの!」



「先生ーカインが殴ってきたんだよー…!!」