廊下を疾走していると突然、目の前の部屋のドアが開き、宇宙服のようなスーツを着た人間が機関銃を構え、その瞬間、幾つもの鉛の雨が四人目掛けて叩きつけられる。
避けながらクロウが反撃を返すが、彼らの宇宙服もまた対カラス用のフィルムを使用しているのだろう、倒れる気配がない。
微かに身体を掠る鉛から逃れるために階段を下りる。
「駐車場へ行きましょう!」
「レイヴン、窓が!」
ルックが言ったが遅く、窓が全て鉄板によって塞がれた。まるでガレージを閉めるかのような大騒音を響かせながら全て。
電気がついているのが幸いだが、窓はガラスは割れても、鉄板は分厚いのだろう、銃弾でさえ跳ね除けるほどだった。
ジャックドーが試しに蹴り飛ばしたが、彼の脚力を持ってしても、凹む気配がない。
レイヴンの槍も、通用しない。
折角一階までたどり着いたのにと、鉄板を叩きながらクロウは毒を吐く。
「ちっ…こんなもんいつから仕込んでやがったんだ…」
「ボヤくのは後です。二手から挟み撃ちをされては不利です…急げば上下から挟み撃ちにされることはないでしょう。上へ行って屋上のドアが開けることが出来ればどうにか降りれるかとは思うのですが…」
「俺が先に行こう」
ジャックドーなら一階から五階の屋上へ行くのに二十秒も掛からないだろう。
バイクシューズとジャックドーの脚力なら階段は二十段以内であればジャンプで飛び越えることも出来る。
先にジャックドーが屋上へ行き、ドアを破壊すればその分ロスタイムが減り、すぐに配水管を伝って地上に降り、逃げ果せる事が出来るだろう。
「お願いします、気をつけて」
言って、ジャックドーがパチン、とスイッチを入れ、走り出そうとした、瞬間。


