紅夜さんのアパートに戻ってくると、簡単な夕食を作った

ささっと食べ終えると、紅夜さんがシャワーを浴びに浴室に行き

私は流しで食器を洗った

洗い終わると、今度は買ってきた物を広げて値札を切ったり、シールを剥がしたり

私はちょこちょこと作業をしていた

「お店でも開くの?」

シャワーから出てきた紅夜さんがにっこりと笑った

首にはタオルがかけられて、短パンとTシャツ姿の紅夜さんに私の頬が熱くなった

ラフな格好の紅夜さんを見なれてなくて・・・緊張してしまう

「たくさん買っちゃってね
置ききれるかな?」

「無理なら、引っ越す?」

「またその話?
置ききれない物は寮に持って帰るよ」

紅夜さんは口をへの字に曲げた

不満そうに眉を中央に寄せると、買った物を跨いで私の隣に座った

「愛実も浴びておいでよ」

「う…うん」

「あとは俺が片付けておくから
風呂場に必要なのだけ持っていきな
俺が届けてもいいよ?」

「覗くってこと?」

「もちろん」

「忘れないように全部、持っていく」

「ちぇ」

紅夜さんが、頬を膨らませた

私は思わず笑みがこぼれた

こんな紅夜さん、初めて見たよ