【天使の片翼】


「へぉっ?!」


油断して、声が裏返り、なにやらおかしな発音になった。



・・鈍いように見えるけど、ソランは、けっこう鋭いのよねぇ。



鋭いのは、自分に関してのことだけなのだと言う事を、

無情にも、彼女はまるで気づかない。



・・正直に言えば、それこそ、湯浴みをするときまで、見張られそうだし。

ごめん、ソラン。



心の中で、軽く両手を合わせ、ファラは、視線を逸らして、空を見上げた。

カナンとは、また違った、ホウト国の空の色。


嘘は、苦手だ。


「い、いい、い男よねぇ。

私たちより、一回りくらい年上かしら。


だけど、剣の腕も、すごいし!

なんていうか。そう!

女性にもてそうな感じの人ね」