自分たちの子供とファラは、わずか3日違いでこの世に生を受けた。
お互いが良い遊び相手になるだろうと、リリティスはファラの母親に頼んで、
時々子供を城へと連れてきてもらっていた。
自分と同じ、銀色の長い髪を持つたおやかな女だった。
細やかな気配りができるその女の子どもは、よく笑う活発な子で、
リリティスの娘と、実の姉妹ではないかと見まがうほどに仲がよかった。
だから、彼女が死んだと聞いたとき、迷わず子どもを引き取ることにしたのだ。
女は結婚しておらず、一人で子供を育てていた事を知っていたから。
柔らかな日差しが、急に冷たく無機質なものへと変化したような気がして、
リリティスは体中の力が抜けていくように感じた。
「そんな、一体いつから・・・」
それが本当なら、ファラは、たった一人で苦しんでいたのではないだろうか。
母親としての役割を果たしていると思っていたのは、自分の傲慢な自己満足だったのか。
リリティスの澄んだ瞳から、大粒の涙が溢れ出す。
音もなく、静かに。
「あまり、泣くな。腹の子に触る。
心配しなくてもいい。たとえ血が繋がってなくても、俺たちは親子だ。
そうだろう?」
こくりと頷くリリティスに、カルレインは満足げに微笑んだ。


