【天使の片翼】




・・なんだ?

一体どうしたんだ?



ソードは、いつもと違うファラの様子に、怪訝な顔をする。


今日は、どんな皮肉を言って、この女のかわいい顔を、醜く歪ませてやろうかと、

思いついた嫌味を、いろいろと念頭においていたのに、これでは、意味がない。


ファラの顔を目線だけで窺いながら、

ソードは、自分が、がっかりしているなどとは、思いもしなかった。



・・まったく。これだから女はだめなんだ。

ちょっとしたことで、精神を乱される。



ソードは、わからないくらい唇をゆがめ、無理やり、目の前の試合に集中した。



こいつも、やはり、あの女と同じだ。



ソードの額に浮かんだ、わずかな汗が、綺麗な金色の髪にしみこんで、こめかみを伝った。