「流夏は、好きなこととか得意なことってないの?」

「好きなことかッ…」

「特にない?」

うん。と頷く。

「そっか」




「流夏、今から時間ある?」

腕時計の時間を見ると

午後2時。

「大丈夫だよ」

「じゃあ…ちょっと、ついてきて」

あたしは

海に手を引かれ

どこかへ

歩き出した。