「どーぞ、上がって」




「おー。お邪魔しまーす」




ちゃんと靴を揃えて脱いだ橘くんが可愛くて笑ってしまった。



「何笑ってんだよ」




「いや、靴揃えてたから……」




「は!?常識だろーが」



なんて、サラリと言った橘くんがとても素敵だって思った。





「あ、適当に座ってて」



ソファに座るように促して、アタシはキッチンに立つ。





「座ってるだけで良いわけ?」




「うん、いいよ。ありがとう。」




「じゃあ俺寝る。」