「出れないって、お前……まあ、今は安静にしてろ。卒業式当日は、できれば来てほしい」 「んー…うん。体調が良かったら行く」 電話越しでもわかる残念そうな声に泣きそうになった。 アタシだって卒業式出たいよ…… 「みんな心配してるからな?」 「ホントに~?」 「ホントだよ。まあ卒業式待ってるからな!」 電話を切ると、ため息が出た。 心の中で何度も、何度も山ちゃんに謝った。