公園の隅っこの方にビニールシートを広げて、その上に商品を並べている、普通のフリーマーケットのお店。
ただ、他のお店と違うのは、その店に並べてある商品は、服でも野菜でも、古いおもちゃでもなく、何に使うのか分からないような、ガラクタばかりだった。
「こんにちは、松本おじさん。どう、売り上げは?」
私はガラクタの中央に腰掛けている黒ひげのおじさんに声をかける。
40歳は優に超えているであろう、おじさんは、自分の倍以上の体積を持っていて、出っ張った腹を重そうに、あぐらをかいた足に乗せていた。
相変わらず、タバコ臭い。


